2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

妖(もののけ)の涙――小説玉璽物語二十八

妖(もののけ)の涙――小説玉璽物語二十八 麴義(きくぎ)はこの好機を見逃さない。 殺せ。殺せ。息の根を止めろ。大戟は敵の馬の足をなぎ払い、矢の雨が降った。 界橋亭城の東方には公孫瓚が先頃から根城にしていた広宗県城がある。そこに逃げ込む前につぶさね…