2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 雑記 十四

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 雑記 十四 凛々しい曹操の像と心配な曹操の像 河北省邯鄲市のたしか三台村?の銅雀台跡に立つ曹操像 どしっとした重厚感、はね上げた眉。天下を睥睨する気迫がみなぎった像である。 銅雀台は雲の上にそびえる高楼でその楼閣の頂…

丁夫人の嘆き(曹操の後庭)  雑記  十三

丁夫人の嘆き 雑記 十三 曹操の容貌 曹操はどのような容貌をしていたの不明だ。 世説新語によれば痩せていて貧相な小男だったとか。 呂布が曹操と対面したとき 「やせましたなぁ。以前はもっとふっくらとしておいでだったが」 と、驚いている。洛陽にいたこ…

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 二十八

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 二十八 上の写真は河南省許昌市の丞相府の曹操像(グーグルmapより) 羊腸とはこのこと、幾重にも曲がりくねった長い坂道が天に交わるところに、成皋(せいこう)の県城がそびえていた。 「子脩よ、前にもこの城を通ったことがあ…

丁夫人の嘆き  雑記 十二

丁夫人の嘆き 雑記 十二 再び虎牢関(成皋関 せいこうかん)について 大伾山(たいひさん)上にあった虎牢関は漢代に関所が廃止されて、成皋県の県城となりました。 山上の要塞を兼ねた城のイメージとはどんなものかと思案しながらグーグルマップを捜してみたら …

丁夫人の嘆き 雑記 十一

丁夫人の嘆き 雑記 十一 城塞 うえの写真は山上に設けられた塞(とりで)の写真です。 塞が不要になり廃墟と化したもので、この石積みの塀が風よけになるのでそれを利用して農民が家を建ててすみついている。四角い塔は炮楼(ほうろう)とあります。 炮楼は砲台…

猫女はどこにでもいるのね

猫女はどこにでもいるのね Tさんのご近所は増えすぎた野良猫に悩まされている。 野良猫のいるところ、必ず餌をやる人間が出没する。 無類の猫好き、お腹をすかした猫が哀れだとか理由はいろいろあるだろうが、猫を思うあまりに人間への配慮が欠けてしまうら…

丁夫人の嘆き 雑記  十

丁夫人の嘆き 雑記 十 函谷関 右の写真は 河南省洛陽市新安県にある 函谷関の関城の遺跡である。 関城には役所があり、 軍隊が常駐していた。 右上の写真は東側より西側を望んだ写真。 右下は西側から東を、つまり内側から外側を見た写真 城壁の厚さが通路の…

丁夫人の嘆き(曹操の後庭)  二十七

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 二十七 またもや駅馬の鐸(おおすず)の音が響く。駅馬をやりすごした孟徳が鼻先でせせら笑った。 「へん。面白くなってきやがったぜ。袁公路(術)め、親父の不名誉を挽回するつもりで逃亡しおったが、見ておれよ、公路と本初(紹)が…

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 二十六

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 二十六 人生のような長い登り坂だった。 霊帝が黄巾の賊から都を守るために設けた旋門関へとつづく長い長い坂道を私たちはたどった。都にのぼるときはこの坂を胸を躍らせながらくだったものを、都落ちを余儀なくされた今、この身…