2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ベッドはかつお節のにおい

久しぶりに猫守のベッドで寝た。 それまで、本を読みながら、リビングで寝入ってしまう毎日だった。おかげで背中が痛い。 フトンに入るとかつお節のにおいがする。 「ああ、いいおダシ。うどんでも……」 なんて、のんきに食べ物を連想している場合ではない。 …

名月をきみの懐に入れん

北魏最後の皇帝になった孝武帝(元脩。げんしゅう)は、魏書では「出帝」と不名誉な呼ばれ方をしている。国を捨てて出ていったからである。 『魏書』は三国魏の「魏書」と区別するために「北魏書」とも呼ばれるが、この書が編纂されたのは東魏から譲りを受けた…

続 悲恋のDNA 麦積山石窟  後篇

京兆王元愉は死に、愛妾李氏(元の姓は楊氏)は刑死した。 その四人の遺児は、罪は免れたものの宗正寺(帝室の取り締まりや戸籍をつかさどる役所)に幽閉された。 幽閉六年あまりで宣武帝が崩御し、後ろ盾を失った高肇が殺された。高肇が殺されてはじめて両親の…

悲恋のDNA  麦積山石窟   前篇

人はさまざまな形で両親の遺伝子を受け継ぐ。 姿形はもちろん、物の考え方、好みまで似る。思考回路や好みは「家という一種の運命共同体」によって獲得された、後天的なものとも考えられる。 しかし、古人の生涯を追っていると、『悲運や悲恋の遺伝子が存在…

ネコの「お礼参り」

ネコは執念深い。 昔から言われていることです。 仕返しなんかします。 昔、ネコが「お礼参り」にきて、びっくりして猫守は飼い主さんに謝ったことがあります。 子供たちが中学生くらいのときのことです。 そんなこと、全然知らなかったのですが、入口をあけ…

美しい高句麗の娘

寫眞は北魏文昭皇后の陵(洛陽 グーグルより) 北魏、献文帝の治世の頃である。 柳城鎮(遼寧省朝陽市)の近くに、とてつもない美少女があらわれた。 高句麗からの亡命者、高颺(こうよう。ヨウは環境依存文字。風の右に易をつけた字)の娘である。 身分あるもの…

ニヤンタがいない!

写真一。はやしたてると澄まして現れる。 写真二。子猫のころの純真なニヤンタ。この頃は飼い主を神様のように思っていた。息子の教育が災いして、このごろはよく、猫守をからかう。 毎日毎日、窓ぎわで外を眺めていた。 とくに野良猫たちの勝手きままな振る…

戦うネコと軟弱男子

「△○△○!」 うん? 息子がなにか叫んでいる。 台所だ、猫守は。大食いの息子のために夕飯のしたく。 牛肉を三日に一度は食べさせないと「あのニャンコは稼ぎが悪いから、まずい餌でも食わせろと思ってるんだ」と嫌味をいう。 すらすらと嫌味が口をついて出る…