2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

掠剰鬼(りゃくじょうき)

掠剰鬼(りゃくじょうき) 広陵の法雲寺の僧、珉楚(みんそ、びんそ)は、かつて中山の商人である章なにがしとすこぶる仲がよかった。 章が死んだ。珉楚は斎(とき)を設けて読経をした。 数か月後、楚は市中で章にぱったりとであった。そのとき楚はまだ食事…

おかしなメールが

おかしなメールが 下のようなおかしなメールが届きました。 どこかで個人情報が漏れたのでしょう。 もとのメールをキャプチャして 乗せたので中途で切れています。 本当に孫正義氏が仮想通貨を発行するならビッグニュースになるはずですが、 そんな話聞いた…

五夫守宅(ごふしゅたく)の女

五夫守宅(ごふしゅたく)の女 武則天の周朝の郎中、裴珪の妾の趙氏は器量よしだ。 趙氏はかつて張璟藏(ちょうけいぞう)という占の大家のところに行き、生まれ年の干支で(原文は年命*生年の干支をもとに運命を占うこと)運勢をみてもらった。 璟藏がいっ…

妖(もののけ)の涙――小説玉璽物語二十六

妖(もののけ)の涙――小説玉璽物語二十六 白頭王はしきりに頭をかきむしった。がつんと脳天に一撃を食らった気がしただろう。なまめいた美女が男だったとは不覚であった。大きな戦がはじまるのも。 「あれは孫子の兵法か……。いやいや、望気の術じゃよ。騎馬…