2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

丁夫人の嘆き(曹操の後庭)雑記 十七

丁夫人の嘆き(曹操の後庭)雑記 十七 グーグルで見る襄陽城 劉表が拠った襄陽城 襄陽城は湖北省襄樊市の襄陽区にあります。 いつの時代のものか不明ですが襄陽城です。 不明といったのは何度も戦で焼き討ちにあっているからです。 ライトアップされた襄陽城…

丁夫人の嘆き 雑記 十六

丁夫人の嘆き雑記 十六 黄河の河道が変わった だれよりも真っ先に義兵をあげた曹操は陳留郡の酸棗(さんそう)に兵を集結させます。 東漢時代の酸棗は黄河(河水)の南にありました。 太い赤○で囲ったところが酸棗で、太い水色の線が黄河です。 古代の酸棗城…

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 四十六

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 四十六 「厄介じゃのう、敵が増えた」 洪が口をとがらせた。 「おいおい。子廉よ、いつもの頭の冴えはどうした?」 孟徳がにたっと笑う。 この人は困ったときでも笑うのだから……。追いつめられると、稲妻のように閃くらしい。 「…

シルクロードと薔薇のジャム

シルクロードと薔薇のジャム 写真は「JA堺」の情報誌CRAP(くらっぷ)より。 わたしは農業とは無縁ですが、毎月両替の必要にかられてJAの組合員になりました。毎月届けられる情報誌CRAP(くらっぷ)は、このようなうれしいレシピやクイズが載っていて、気に入っ…

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 四十五

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 四十五 「閣下。よろしゅうございますか?」 聞き慣れた声とともに博労の李が姿を現した。 博労はいつの間にか孟徳の耳目(じもく)を統べていた。天性聡い男で、長(おさ)になると言葉つきまであか抜けてきた。耳目、つまり間者であ…

引き裂かれた恋人たち

引き裂かれた恋人たち 前原氏が外国人からの献金問題で外務大臣を辞任した。 下野してしょぼくれていた自民党はこのところ意気軒昂である。 そのニュースを聞いて、心の中のもやもやが晴れないのだ。なるほど五年間で二十五万円の献金、厳密にはいけないこと…

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 四十四

丁夫人の嘆き(曹操の後庭) 四十四 「まるで焚刑じゃぞ。天子になんの罪があって焚刑に処すのじゃ」 孟徳が拳をふるわす。 「われらは泰山に参らねばならぬぞ。天の子なるいと尊いお方にくわえられしこの恥辱を天に訴え、よりどころを無くした魂を慰めねばな…