2018-07-08から1日間の記事一覧

妖(もののけ)の涙――小説玉璽物語二十六

妖(もののけ)の涙――小説玉璽物語二十六 白頭王はしきりに頭をかきむしった。がつんと脳天に一撃を食らった気がしただろう。なまめいた美女が男だったとは不覚であった。大きな戦がはじまるのも。 「あれは孫子の兵法か……。いやいや、望気の術じゃよ。騎馬…