猫守の母の日

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NHKの朝番組で、母の日のプレゼントに贈られてうれしいもののランキングを取り上げていた。
五位の品物から四位、三位、二位と目隠しに貼ってある札がはがされていく。
 
アナウンサー「さて、一位はなんでしょう」
思わせぶりたっぷりにアナウンサーが間をおく。
息子「現金。やっぱり現金やわ」
確信にみちた声をはりあげる。
 
まっ、お小遣いでもくれるのかしら?
 
一位の札をめくり、
アナウンサー「はい。気持、真心でした」
息子、沈思黙考。
 
さて、母の日です。
猫守は亡き母のために
レアチーズケーキを作って仏壇にお供えした。
これ、好評なの。
材料費が結構、かかる。手間もかかる。だから、あまりつくらないのだけど、
デコレーションしないから無骨なかんじの出来上がりだけど、
とってもおいしい。
十日ほど前、ガスレンジを設置に来てくださった方々にお出ししたら、
「おいしいわ。お店で食べてもまずいチーズケーキもあるんですけど、ほんと、これ、おいしい」
なんて言ってくださった。
 
テレビ番組の「真心」が利いたのか、なんにも贈ってもらえなかった。
プリン作っておいたの、ほとんど息子ひとりが食べ、お供えのレアチーズケーキのお下がりをペロリと平らげ、怠惰に寝そべって阪神タイガーズの試合に見入っている。
 
こりゃ、母の日ではなく、まるで子供の日だわ。
 
結婚した娘は、結婚して以来、お姑さんには奮発した贈り物をするそうだ。ごめんね、ママだって。
 
ニヤンタはもちろん、プレゼントなんてくれない。
それどころか、遊んでもらえないストレスからか、カーペットのうえでフンコロガシをしでかした。
めっ。
ぱっぱっと姿をくらまし、ほとぼりが冷めたころに
アオー
アオー
まとわりついてくる。
アオーはニヤン語でなんという意味かしら。
真夜中のパトロールでも
アオー
アオー
鳴きながらうろついているけれど。
 
ま、みんな元気ならいいか。
娘は猫守が倒れたとき家事をほったらかしにして駆けつけてくれたし、病院に日参してくれた。
息子は息子で、大鍋いっぱいカレーを作って、生活費を浮かしてくれた。
猫守が昼寝をすると、猫は心配して頭を腰の下に差し込んで、猫守の体を動かそうとする。
死んでしまったのか、心配なのだ。きっとこんなふうにして、猫ママは永遠に動かなくなったのだろう。
平凡な平凡な母の日でした。