やったね、道尾秀介氏

やったね。道尾秀介氏、直木賞おめでとう。
とうとうやったね。
土曜日、十五の春から友達しているkさんと難波で待ち合わせして、九十分食い放題の「香港飲茶」でおしゃべりしながら食べた食べた。
 苦しくってぶらぶら街ウォーク、ナンバ花月のほうへ足を伸ばした。寒かったけど人だらけ。花月の向かいがジュンク堂という大きな書店。
「月と蟹」を買いに入ったのだけど無かった。それで「龍神の雨」を買った。
書店の入り口の一番目立つところにはあの水島ヒロの賞金2000万円って本が山積みで、でもさすがに一月十五日時点では40分ばかり書店にいたんだけど、誰も手に取る人がいない。そんなものよねぇ、話題性なんて旬が過ぎると賞味期限切れだわさ。
 でも、道尾秀介氏の「龍神の雨」面白かった。
 ぐいぐい引き込まれ行って、犯人はこいつだ、と思ったら肩すかし。肩すかしがよかったね、ドッチラケにならずに。しかも読みやすい。構成に破綻がないので最後がよく光っていた。
 出版事情があるのかもしれないけれど、水島ヒロで不信感を抱いた出版界だけど、信じていいような気になったわ。
 ほんと、道尾秀介氏、おめでとう。これは実力だわね。
 あの大仙公園の願掛け狸の片割れは、みんなの願いを聞きすぎて、
 半分欠けて公園に無残な姿をさらしていました。こんど図書館に寄ったら、狸にお礼をいわなきゃね。
 これからも面白い上質な小説を書いてくださいね。