知恵がついたの? 横着なのか?

         知恵がついたのか? 横着なのか?
 
 今年の九月のこと。
ニヤンタが首を掻きすぎて、禿どころか喉頸のあたりが真っ赤にただれた。 蚊に咬まれたらしい。首輪が傷口にあたってとても痛そうだ。直るかなと思ったが、10日たっても一向に直る気配がない、禿てただれた傷口はますます大きくなる。バイトが入っていて遠くの獣医さんに連れていけないので、近くの動物病院へ行った。
 ケージに入れて自転車の後ろかごに乗せると、哀れな声でニャーニヤー。
「どこへ行くの? ボクの嫌いな病院かい?」てな感じでニヤーニヤー。
 
 動物病院で「いやだ、いやだ」と鳴くが、診療台のうえにころんと横たえ、「大丈夫、はやくよくなりましょうね」とお腹を撫でてやる。
 ダニではなくただの掻き傷で、かゆみ止めの注射をしてもらい、軟膏もらった。野良猫のあいだにイトミミズみたいなダニが流行っているので、絶対に野良猫に近寄らないようにとのこと。
 
ところで獣医さん曰く:
 この猫は飼い主さんを全面的に信頼していますよ。でないと猫の弱点であるお腹や喉なんかさわらせまんからね。首輪をはずしたら「捨てられるんではないかと哀れな声で鳴く」、とんでもない。そんなことで飼い主さんへの信頼なんて崩れませんよ。まあ、餌をやらなくなれば家出するでしょうが。
 
 獣医さんの言葉にお目々がうるうる、なんて可愛いニヤンタと思っていたのだ。
 
ところが、である。うちの猫は犬みたいな猫だ、私がおうちに帰ってくると犬みたいに
ニャーと笑顔(猫なりに口を横に広げているから可笑しい)でお出迎えしてくれる。行くところ行くところしゃなりしゃなりとお尻を振り振りついてくる。可愛い! 思わず抱きしめていたりする。これが今までのニヤンタだった。
最近、お出迎えしてくれない。探し回るとコタツのなかでお目々ぱっちりあけて伸び~っとしたままだ。愛想がない。洗濯ものを干しに二階に上がるときだって、階段のしたまでついてきて、「なあ~んだ、干すだけで遊んでくれへんわ」とコタツに戻ってしまう。
 
我が家では最近、ニヤンタは横着者という評判が高い。猫が私たちを見透かしているのか、学習の成果なのか? まえのニヤンタがいい。
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体重も容姿も代わりばえしないニヤンタ。
写真とってもとりがいがない。飼い主もマンネリだね。